慶應バイオバンク これからの医学医療の発展のために

 近年、研究方法の進歩により、試料に含まれるタンパク質などの成分を調べる研究やタンパク質の設計図などを調べるゲノム・遺伝子の研究が、病気の原因の解明や、新たな予防・診断・治療の方法を開発するうえでとても重要になっています。こうした研究は、血液や組織など人の体に由来する「試料」に結びつく、検査結果など人の健康や病気に関する「情報」とを合わせて研究を行うことで、より大きな成果につながることが期待されます。また、一人一人に合った、より効果が大きく、より副作用が少ない医療を提供するためには、さまざまな情報を用いた多角的な研究が必要です。これらの研究を行うためには、多くの方から試料や情報をご提供いただく必要があります。
 そこで、試料と情報を普段から集めて保管しておき、それらが必要な研究が行われる際に、研究者へ提供する「貯蔵所」にあたるものがバイオバンクです。試料と情報は、互いに結びつく形でバイオバンクに保管されます。

 慶應バイオバンクでは、研究参加の同意をいただいた皆様の生体試料と臨床情報を厳重に保管しています。また、研究者の皆様には多様なリソースを提供し、共同研究の機会を広げていくことを目指しています。皆様のご協力が未来の医学と医療の発展につながることを期待しています。