慶應バイオバンク これからの医学医療の発展のために

研究者のかたへ

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教室・部門バイオバンク・コホートとは

慶應義塾大学および大学病院には、各教室や部門ごとに様々なバイオバンクが設置されています。対象となる疾患や生体試料の種類はバイオバンクによって異なり、それぞれ独自の特色を持っています。
以下のカタログから各バイオバンクの情報を閲覧できます。

提供の流れ

生体試料および情報の提供は、当大学との共同研究に基づく共有を前提としております。
閲覧の上、共同研究、試料・情報の利用などにご興味がございましたら、慶應バイオバンク事務局までお問い合わせください。

教室・部門バイオバンク・コホート一覧2025年2月時点の情報

バイオバンク・コホート名称(関連リンク)教室・部門対象概要検体の種類登録者数登録開始時期追跡検体数
・対象者
慶應義塾大学医学部産婦人科バイオバンク;Keio Women’s Health Biobank(KWB)
http://www.obgy.med.keio.ac.jp/research/05gy1.php
産婦人科学(婦人科) 卵巣がん、子宮体がん 、子宮頸がん、 婦人科良性腫瘍慶應義塾大学医学部産婦人科は患者さんのご同意をいただいた後に組織検体、組織検体から作成したオルガノイド、血液由来試料とそれにともなう臨床情報や家族歴などを採取・保管しています。これらの生体試料・臨床情報は婦人科疾患の原因解明、診断・予防のためのバイオマーカー開発、新たな治療法の開発、などの研究に活用されます。現在、国内外の複数の研究室と共同研究を実施しています。①血清 約2500症例(-80℃)
➁全血 約12000症例(-80℃) 
③血漿 約450症例(-80℃) 
④癌凍結 約3000症例(-80℃)
約16060人1995年増える
皮膚科バイオバンク皮膚科 アレルギー 、皮膚腫瘍、 自己免疫性水疱症  など慶應義塾大学病院皮膚科を受診された方の診療等で得られる残余検体(血清、凍結組織)を収集・保管しています。また、受診された方からの複数年にわたる経時的な検体取得や、提供する検体情報と診療情報との紐づけが可能です。①血清 約4000本(ー80℃)
②組織 約200検体(ー196℃)
約700例2003年増える
慶應 NTM・気管支拡張症コホート感染症学教室 肺非結核性抗酸菌症・気管支拡張症慶應義塾大学病院でNTM症および気管支拡張症の診療を受けた患者から同意を得て収集した検体(血清、PBMC、喀痰など)に加え、診療過程で得られた残余検体(血清、全血、凍結組織)を収集・保管しています。これらの検体情報は、診療情報と紐づけることが可能です。①血清 約10000本(-80℃)
②DNA 約2000本(-80℃)
③PBMC 約200本(ー80℃)
約2000人2005年増える
病理学教室(関根研究室)バイオバンク病理学教室 肝胆膵領域の腫瘍、非腫瘍部組織(対象拡張の可能性あり)慶應義塾大学病院で外科的に切除された腫瘍の残余検体(凍結組織)ならびにそこから抽出される核酸検体を収集・保管しています。病理医が適切な部位から検体採取を行うことで、質の高いコホートを構築しています。①腫瘍凍結組織 約2000本(-80℃)
②非腫瘍部凍結組織 約1000本(-80℃)
③RNA 約500本(-80℃)
④DNA 約500本(-30℃)
871人2005年増える
KEIO-Rheumatology-cohort内科学(リウマチ・膠原病) 自己免疫疾患KEIO-Rheumatology-cohortは、慶應義塾大学病院受診者のヒト検体(血清、全血)を収集・保管し、複数年にわたる経時的な検体取得や診療情報との紐づけが可能なバイオバンク・コホートです。①血清 約8,000本(-80℃)
②血漿 約8,000本(-80℃)
③全血サンプル(PAX管)約3,600本(-80℃)
④末梢血単核球(細胞)約8,000本(-80℃+液体窒素)
約2,000人2010年増える
稀少リンパ管疾患バイオバンク外科学(小児) リンパ管疾患(リンパ管腫、リンパ管腫症(GLA)、ゴーハム病(GSD)、リンパ管拡張症(CCLA)、先天性リンパ浮腫、Klippel-Trenaunay症候群、その他のリンパ管異常を伴う疾患先天性脈管(リンパ管・血管)疾患の患者さんの診療において得られる残余検体(血清、全血、組織、リンパ液等)を、承諾を頂いた上で収集・保管しており、稀少・難治性である本疾患群の病態解明・治療開発研究に役立てています。①凍結組織 約30本(ー80℃)
②永久標本 約100個(常温)
③初代培養細胞 約200本(-80℃、液体窒素)
④凍結ブロック 約10個(-20℃)
約100人2011年増える
鶴岡メタボロームコホート研究
https://tsuruoka-mirai.net/
衛生学公衆衛生学 地域バイオバンク:鶴岡市の在住者・在勤者およびその周辺市区町村への在勤者であり、2012年4月〜2014年3月のベースライン調査に参加したもの並びにそのサブコホートへの参加者 2012年に開始した山形県鶴岡市の地域コホート調査に参加した方約1万人の検体(血清・血漿・尿、DNA及び一部糞便中DNA)を約3年毎に収集・凍結保管し、生活習慣や健康情報、レセプト及び診療録調査に基づく疾患情報等と連結したマルチオミクスデータベースを整備しています。2018年から女性健康やエイジング(認知機能、フレイル)に特化したサブコホートも立ち上げ、個別的予防のさらなる進展を目指しています。①血清 約30000本(-80℃)
②血漿 約30000本(-80℃)
③尿 約30000本(ー80℃)
④DNA 約10000本(ー80℃)
約11000人2012年増える
心疾患バイオバンクスポーツ医学総合センター 心不全(拡張型心筋症、肥大型心筋症、不整脈原生右室心筋症など)、不整脈、血管疾患心血管疾患のゲノム医療を推進するために、慶應義塾大学病院を代表機関として行われた研究で収集した残余検体(血清、血漿、凍結組織)を収集・保管しています。また、受診された方からの複数年にわたる経時的な検体取得や、提供する検体情報と診療情報との紐づけが可能です。①血清 約180本(-80℃)
②血漿 約180本(-80℃)
③RNA 約200本(ー80℃)
④DNA 約500本(4℃)
500人程度2012年ごろ増える
肝胆膵悪性腫瘍バイオバンク外科学(一般・消化器) 膵癌、肝細胞癌、胆道癌、神経内分泌腫瘍、嚢胞性腫瘍、転移性肝腫瘍、肝内胆管癌など慶應義塾大学病院 一般・消化器外科(肝胆膵・移植班)を受診された患者様の診療等で得られる残余検体(血清、全血、凍結組織、腹水など)を収集・保管しています。化学放射線治療や手術などの集学的治療における経時的な検体採取も心がけています。①血漿 約12000本(−80℃)
②腹水 約800本(−80℃)
約3000人2014年増える
頭頸部希少腫瘍(傍神経節腫等)バイオバンク耳鼻咽喉科・頭頸部外科 頭頸部傍神経節腫慶應義塾大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科にて手術切除した希少腫瘍(傍神経節腫など)の一部を収集・保管し、病態の解明や新たな治療を開発するための研究に使用します。①腫瘍組織 約30検体(-80℃)約30人2014年増える
血液内科 造血幹細胞移植バンク内科学(血液) 造血幹細胞移植慶應義塾大学病院血液内科において造血幹細胞移植を受けられた患者の血液検体を経時的に収集・保管しています。また、検体情報と診療情報の紐づけも可能です。①血清 約2000本(-20℃)        ②血液細胞 約2000本(-120℃)約300人(複数回サンプリング)2015年増える
百寿者バイオバンク
https://www.keio-centenarian.com/
看護医療学部(信濃町)百寿者、元気高齢者(85-89歳)百寿者(100歳以上)および地域在住の元気な85-89歳の高齢者の血漿、血清、不死化リンパ球を収集・保管しています。また、病歴、認知機能、日常生活活動度などの臨床情報も紐づけが可能です。①血清 約1000本(-80℃)
②血漿 約1000本(-80℃)
③リンパ球株化サンプル 50検体 (-120℃)
約1,200人2017年増える
食道癌マルチオミックス解析外科学(一般・消化器) 食道癌慶應義塾大学病院において食道癌に対して治療を受けた方の、血漿、手術切除検体を収集・保管しています。また、受診された方からの複数年にわたる経時的な検体取得や、提供する検体情報と診療情報との紐づけが可能です。①血清 約200本(-80℃)150人2019年増える
コロナ制圧タスクフォース感染症学教室 COVID-19慶應義塾大学病院やコロナ制圧タスクフォースに参加した病院をCOVID-19で受診された方から同意を得て収集した検体(血漿、DNA、RNAなど)を収集・保管しています。これらの検体情報は、診療情報と紐づけることが可能です。①DNA 約6500本(-80℃)
②RNA 約6500本(-80℃)
③血漿 約100本(-120℃)
6500人2020年増えない
信濃町キャンパス医療従事者ワクチンコホート臨床検査医学 感染症2021年に慶應義塾大学病院にてコロナワクチンの接種を受けた信濃町キャンパス教職員のご協力者の方から、経時的に検体(血清、PBMC、核酸抽出物)を収集、保管しています。検体採取時に実施したアンケートから追加接種歴やワクチン歴などの情報との紐付けが可能です。①血清 約7000本(-80℃)
②PBMC 約1600本(-80℃)
③DNA 約500本(-80℃)
約650人2021年増える
脳腫瘍バイオバンク脳神経外科 脳腫瘍慶應義塾大学病院 脳神経外科の診療で得られる検体の一部(血清、全血、摘出組織の凍結)を収集・保管しています。受診された方からの複数年にわたる経時的な検体取得や、提供する検体情報と診療情報との紐づけが可能です。①脳腫瘍検体(液体窒素、-80℃)259人2022年増える
慶應義塾全塾ワクチンコホート臨床検査医学 感染症2021年に慶應義塾大学の職域接種でコロナワクチンを接種された本学学生、教職員の方から、接種約半年後にご協力を得た検体(血清、PBMC、核酸抽出物)を保管しています。協力者の方からアンケートで得られたワクチンの接種時の副反応や年齢、性別などの情報と紐付け可能です。①血清 1725本(ー80℃)
②PBMC 300本(ー80℃)
③DNA 1725本(ー80℃)
1725人2022年増えない
肝移植バイオバンク・コホート外科学(一般・消化器) 肝不全、肝硬変、先天性肝疾患肝移植を受けた肝不全・肝硬変患者からの残余検体を収集・保管し、診療情報と紐づけた解析が可能な臨床バイオバンクを運用しています。①肝組織                 ②血清約500人2013年増える
糖尿病および透析患者のワクチンの免疫応答感染症学 帯状疱疹ウイルスワクチンを接種した患者(健常人群、2型糖尿病群、血液透析群)
RSウイルスワクチンを接種した患者(健常人群、血液透析群)
肺炎球菌ワクチンを接種した患者(健常人、2型糖尿病、血液透析群)
慶應義塾大学病院や関連施設に通院する糖尿病や血液透析患者の帯状疱疹ワクチンやRSウイルスワクチン接種前後の血液検体(血清、PBMC)を収集・保管しています。提供する検体情報と診療情報との紐づけが可能です。①血清 約3,000本 (-80℃)
②PBMC 約3,000本 (-80℃)
約400人2024年増える
神経疾患のバイオマーカーとiPS細胞を用いた疾患に関する研究
慶應義塾大学病院 パーキンソン病センター https://pd-center.hosp.keio.ac.jp/
慶應義塾大学 神経難病iPS細胞研究センター https://kind.kgri.keio.ac.jp/
内科学(神経)教室 パーキンソン病        筋萎縮性側索硬化症などの神経難病慶應義塾大学病院を受診された神経難病患者様よりiPS細胞の樹立を目的として、T細胞などの体細胞をご提供頂き、神経内科研究室で培養、保管します (体細胞バンクの作成)。また、バイオマーカー研究のため、血液検査や髄液検査を行った際の検体を収集・保管いたします。対象疾患は筋萎縮性側索硬化症 やパーキンソン病などの神経変性疾患、遺伝性神経難病患者などの神経免疫疾患などが対象となります。①血漿 10本(-80℃)                ②血清 10本(-80℃)                 ③髄液 10本(-80℃)
④T細胞 4本(液体窒素)
約20人2024年増える
Emergency NAD+ and Exosome Cohort救急医学 当院救急外来からICUあるいはHCUへ入院する患者慶應義塾大学病院の救急外来に救急搬送され、即日にHCU, ICUへ入室となった方の診療等で得られる残余検体(血清、尿)を収集、保管します。提供する検体情報と診療情報の紐付けが可能です。現状開始前.開始後は血清200本、尿100本の予定0人2025年増える
慶應小児腫瘍病理組織バイオバンク病理学教室 小児固形腫瘍 (骨肉腫、Ewing肉腫、神経芽腫、腎芽腫など)慶應義塾大学病院等で生検・摘除術を施行された小児腫瘍の凍結組織検体を収集・保管し、臨床情報・病理組織診断との紐付けを可能とするバイオバンクです。組織 30-40本/年 (1例につき2本程度) -196℃年間10数人 (予定)2025年増える